殺処分ゼロを目指す公益財団法人ヒューマニン財団

殺処分ゼロを目指す犬や猫の命との向き合い方

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殺処分ゼロを目指す犬や猫の命との向き合い方

犬を飼う為の心構え


犬を飼いたい理由は十人十色ですが、ペットショップで子犬に一目惚れして衝動買いをしたり、憧れの有名人が犬を飼っているのでその犬種をまねて飼いはじめたり、子供が欲しがるから、世間で流行っているからなどの理由で安易に飼いはじめるのは危険です。後に飼い主と犬の両方が幸せになれないケースが多々あります。
飼う前に犬の習性や飼い方を理解し、飼う理由をもう一度検討し、約10年後の生活環境などを想像して、よく検討してから飼うことが賢明です。後々こんなはずではなかったとの後悔の念に襲われることもなくなります。
犬をペットとして迎え入れたなら、その犬の最期を看取らなくてはなりません。犬を飼うということは、単に可愛がるのではなく、食事や散歩、排泄物の処理、しつけ、予防接種や病気の対応、犬の安全管理に至たるまでその犬の命を守ることなのです。また、飼う事は時間と労力のほかにお金も掛かることになります。様々な事情により犬が飼えなくなるケースも考えられます。
飼い主が病気やケガをして犬の世話ができなくなった時や、犬の世話やしつけがうまくいかずご近所から苦情がでたり、人を傷付けたり、または退職や転職などにより安定した収入を得られなくなった場合などがあげられます。このようなケースを踏まえ事前に想像し、犬を飼っていけるのかどうか考えてみてください。もし飼えなくなった場合、里子として大事に飼ってくれる人がいれば安心ですし、犬としても幸せなのでしょうが、毎年多くの犬が殺処分されている悲しい現実があります。犬を易々と飼ってしまった責任は重いのです。このようにならない為にも飼う前に熟考することや、ドッグトレーナーにしつけの相談をしたり、動物の保護や譲渡活動をしている団体、殺処分ゼロを目指しているサポート団体などに相談することが大切です。

猫を飼う為の心構え


猫を飼うにあたって、飼い主には最後までしっかり育てる義務と責任があります。猫と一生を共に生きていくのですから、飼育する環境やしつけの重要性などを十分理解した上で、育てていかなければなりません。猫にとって安全で過ごしやすい環境を考えてみると、室内で飼育することが望ましいと思われます。仮に放し飼いにした場合、交通事故や他の猫との喧嘩、メスであれば妊娠をする可能性もあります。身動きが自由な外のほうがストレスを感じないかもしれませんが、やはり危険は伴います。
室内で飼育する場合、猫の習性を理解し室内環境を整えてあげなくてはなりません。猫は高いところや立体的な移動を好むため、家具などがある場所で自由に動き回れるようにしてあげると良いでしょう。ベランダがある場合、何階であっても飛び越えてしまうかもしれないので注意が必要です。猫は爪で物をひっかく習性があるので、ダンボール箱など不要になった物をおもちゃ代わりに与えると良いです。猫は大きな音を恐がるので、そういったものも極力排除しておくべきでしょう。
また、しつけという面で汚物の処理はあらかじめ決められた場所を猫に教え込むことは大切なことです。猫が快適に暮らすには室温にも注意を払ってあげなくてはなりません。暑過ぎても寒過ぎても良くないので、適温な環境を与えて下さい。
次に、飼育費用として健康診断や混合ワクチン接種、生活用具費用などが掛かります。餌代やトイレの砂、去勢・避妊手術などもあります。猫を殺処分ゼロにするためにも、飼い主はしっかりと責任を持って育ててあげなくてはなりません。

殺処分ゼロにする為の意識改革


犬や猫が毎日のように保健所で殺処分されるという現実の中で、保健所にいる犬や猫を一時預かり、里親を探すというボランティア団体が増えています。勿論、犬や猫に病気や癖がある場合は、病気の治療や癖を直すしつけを行なってから里親に渡します。最近では、ペットショップで犬や猫を購入するよりもボランティア団体で預かっている犬や猫を譲って貰うほうがメリットがあるようです。もともと殺処分される運命だった犬や猫を救うだけでなく、しっかりしつけのできた犬や猫を譲って貰うわけですからメリットになるのは当然です。
ペットによってしつけの方法は異なり、初心者によってはしつけが上手くできない人もいるため、譲り受ける犬や猫のほとんどがトイレなどのしつけがしっかりと行なわれていることは有り難いことです。また、子供の教育のために犬を飼う場合、ペットショップで買うよりボランティア団体の犬を譲り受けることの意義を子供に説明してあげるほうが、教育の一環として動物の命について考える機会を与える意味で重要な事だといえます。
殺処分ゼロを目標に、さまざまな活動に取り組む自治体やボランティア団体が増えている中、その成果は確実に現われています。このことがきっかけで、この計画を推進している各自治体の職員やボランティアの意識が変わり、命の尊さについて真剣に考える機会が増え始めているのです。しかしながら、最も大事なことは飼い主がペットを可愛がるだけでなく、ひとつの命を預かっているという自覚をもち社会に対してもしっかり責任を負うという意識改革が必要なのです。

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