欧米では様々な形で、動物を介在したプログラムが行われています。
動物介在プログラムにはいくつかの目的があり、動物のことを勉強する、動物と触れ合う、動物の世話をする、そして、GMaCのように動物の訓練や社会化するなどの種類があります。共通している目的は、参加した人間と動物の双方がプラスになるようなプログラムであるということです。
今日は、その中でも、動物(犬)の訓練や社会化を目的としたプログラムをご紹介したいと思います。
このプログラムを取り入れている施設の多くは、刑務所や少年院です。
その理由はいくつかありますが、ひとつはプログラムを行うことに関して、時間が必要だからです。
動物を訓練するには特別な知識と技術が必要で、それを身につけるためにはやはり時間が必要なのです。
刑務所や少年院内に収容されている人たちは、その時間を十分持っているということが、このようなプログラムを取り入れるひとつの理由です。
また、動物を訓練して行く中で、刑務所や少年院に収容されている人たちの、立ち直りを手助け出来るということも、大きな理由のひとつです。
そして、犬の参加方法も様々です。
アメリカで実際に行われているプログラムのいくつかをご紹介します。
1つ目の例は、刑務所にいる受刑者に盲導犬の子犬の社会化を任せるというプログラムです。
子犬は囚人と共に生活をし、寝る場所も受刑者たちと一緒です。
子犬たちは定期的に刑務所外のボランティア宅に泊まり、刑務所内ではできない社会化をしますが、それ以外は子犬が盲導犬協会に戻るまで、受刑者が子犬の世話、社会化、基本訓練を行います。
2つ目の例は、少年更生施設にいる少年に、介助犬の訓練サポートを任せるというプログラムです。
犬は介助犬訓練士とともに施設に通い、少年は介助犬の訓練方法を学びながら、訓練士と協力し、訓練の手伝いをします。
3つ目の例は、刑務所内に設置された犬専用の施設で、捨て犬を保護し、基礎訓練と社会化を行うというプログラムです。
犬たちは、24時間、その施設で暮らし、散歩やグルーミングなどのケアも、囚人が施設内で行います。
そして、犬の新しい家族希望の人々は、犬を刑務所にもらいに来ることになります。
この他にも様々な形で、それぞれの施設、それぞれの人、それぞれの犬のニーズに合った形で、アメリカでは動物介在プログラムが行われています。
日本でも同様のプログラムが行われているのですが、あまり知られていません。
この様な動物介在プログラムが、日本でも一般的に普及することを目指し、今後活動をして行きたいと思います。
ブログアメリカの動物介在プログラム
2014年7月17日