ふるさと納税で殺処分ゼロにしたい
ふるさと納税で殺処分ゼロにしたい
今、よく話題になっている、ふるさと納税と聞くと豪華なお礼の品々に人の目が集まっているようです。しかし、その集まったお金の使い道がユニークで心温まる所があります。ふるさと納税で集まったお金を、自治振興会や町内のNPO法人を支援対象に指定できることです。
広島県神石高原町では2014年に町内を拠点に捨て犬などの保護活動を展開する所が支援対象の指定先に加わったところ、ふるさと納税寄付額の平均だった100万円が80倍以上も上回る金額が集まりました。
2010年から犬の殺処分ゼロを目指して保護活動に取り組み、そのプロジェクトである、ピースワンコ・ジャパンは西日本最大級のドッグランやドッグカフェをつくりました。犬にとって、嬉しい楽園と言ってもいい環境です。現在は広島県内の殺処分ゼロを目指しています。犬は行政の動物愛護センターから引き取ってきています。殺処分寸前の犬は怪我や病気のケアも受けなれない状態の犬もいます。
誰からも求められない、必要とされない、それは犬だけではなく、人間にとっても寂しいことで、悲しいことです。傷ついた犬たち、そんな犬たちに助けの手をさしのべています。獣医師が健康状態を診断し、必要に応じていろいろな治療をして、その犬たちが人間と暮らしていけるような訓練をドッグトレーナーがして、新しい飼い主を探す。能力が認められた犬は災害救助犬やセラピー犬としても、育成しています。以前は新しい飼い主を探すのに苦労していた時もありましたが、現在では飼いたいと希望される方も増えてきました。その活動もあり、神石高原町では犬の殺処分ゼロを達成しました。その実績がみとめられ、ふるさと納税の支援先に指定されました。
日本には1,000万頭以上の犬が飼われています。多くの人の心を癒し、日々の暮らしに潤いを与えてくれる犬ですが、犬に対する意識はとても低く、法律の上では犬はモノになってしまいます。街中で簡単に商品として売買されています。そして多くの犬が殺処分をされています。少しでもそうならないような社会になっていけばと思います。
ふるさと納税をして、その地域ならではのお礼の品々も嬉しい物ですが、こうした選択肢もふるさと納税にはあるというのはとても嬉しいことです。神石高原町の集まったお金の使い方は多くの人から支持されています。自分のためだけでなく、他の人の手助けとなるお金を出すのは気持ちが晴れてきます。